日本茶インストラクターが伝える宇治茶の魅力シリーズ
日 時 令和7年7月27日(日) 13:00-16:00
場 所 文化パルク城陽 第3会議室参加者 30名
今年も、お茶に興味のある方々が集まって、自由に交流ができる機会を持つことを目的として茶話会を企画しました。
日程は、講演と茶話会で構成しました。講演は、宇治茶業界を担う若手の生産農家さんに茶業への取り組みについて話していただきました。茶話会は、5種類の品種のお茶を淹れ、飲み比べをした後、お好きなブレンドを作ってもらい味わうという交流会を持ちました。お茶とお菓子を囲んで、飲み比べたお茶の感想や日頃のお茶への思いを意見交換していただきました。講演も面白く、お茶もお菓子も美味しく活発な交流がなされました。
■講演「10年先を見据えた茶業の取り組み」
和束町茶生産農家の中尾祐亮先生より、お茶の価格の推移やお茶作りへの思いを熱くお話をして頂きました。ご講演の中で昨今の宇治茶の現状として次のようにお話頂きました。
・インバウンドの効果により抹茶の需要が高まる
・海外輸出では高級な抹茶が好調
・在庫確保のために大手の茶問屋がお茶を高値で取り合う
・農家は喜んでいるが茶問屋は価格が高騰により思うように仕入れられず困っている
茶生産農家である中尾先生は高値は喜ぶことだが、急激な価格高騰で消費者がお茶から離れていく可能性を感じ、複雑な心境であるとお話しされました。
参加者皆さん熱心に聞き入っておられ、質疑応答も活発に行なわれました。
■茶話会
5グループに分かれ5品種のお茶を同条件で飲み比べ
品種と淹れ方は次の通り(全てR7年産木津高校かぶせ茶荒茶)
品種:やぶきた、うじひかり、さみどり、ごこう、おくみどり
淹れ方:茶葉10g・湯温70℃・湯温70℃・浸出時間60秒
5品種を比べてみると、同じ条件で栽培製造され、同じ条件で淹れたお茶なのに水色に違いが見られたり味や香りに違いがあることに驚きを隠せない参加者もおられました。交流は、和気あいあいと活発な意見交換ができました。今後も引き続き、お茶好きの方々が気軽に参加できお茶好きの輪が広がるようなイベントを企画していきたいと思います。
~実施したアンケート~ (感想)
・講演について
「農家の現状がよく分かった」「茶業を支える若者の話が聞けて良かったし頑張って欲しい」「お茶の価格の変動に驚いた」
・品種茶の飲み比べ、ブレンドについて
「お茶のブレンドは中々出来ない体験なので良い機会でした」「お茶を介して世代を超え交流が出来てとても楽しかった」「ブレンドによって味が変化し奥深くなった」
◆公益社団法人京都府茶業会議所
令和7年宇治茶振興助成事業