2025年4月26日土曜日

【活動報告】京都府支部オンライン歓迎会・活動説明会

4月26日(土)午前、京都府支部所属の日本茶インストラクター26期生、日本茶アドバイザー25期生オンライン歓迎会・活動説明会を実施しました。
新認定会員5名、支部役員5名がお気に入りのお茶を飲みながら、自己紹介やこれからやってみたいこと等について話しながら和やかに交流しました。
今年度の新茶入札会場である全農京都宇治茶流通センターから生中継をしつつ参加された支部役員の皆様、他にないスペシャルな経験をさせていただき、有難うございました。本日は新任認定皆様のフレッシュな思いを聞かせていただき、我々も気持ち新たに頑張っていこうと思いました!京都府支部では楽しい企画や活動の機会が多くありますので、今後とも積極的なご参加をお待ちしています。

2024年9月21日土曜日

【活動報告】セミナー「お茶を使った料理とティーマッチング」

主催 日本茶インストラクター協会京都府支部
日時  令和6年9月8日(日)13:30-15:30
場所  宇治茶会館第二会議室
講師  田中良典氏 「京料理 鳥米」六代目当主
演題  『お茶を使った料理とティーマッチングについて学ぼう』
参加者 30名

日本料理からみたお茶の魅力と、お茶を料理の素材として活用する方法など、お茶の様々な可能性についてご講演いただきました。お茶を出汁としてとらえられている点に新鮮さを覚えました。その後、お茶を使ったお料理を試食しながら、5種類のお茶(玉露、かぶせ茶、煎茶、ほうじ茶、玄米茶)とのマッチングを楽しみました。講演内容は、五感や五味とは、旨味の秘密や代表的な旨味成分、料理人からみた宇治茶等にについて、わかりやすく説明していただきました。たいへん興味深い内容でした。

<料理人の目線から見た宇治茶の使い方>
① 碾茶:うま味と苦みのバランスが良く色もきれい。お茶感もしっかりある。
② 玉露:うま味をたっぷり感じられる。余韻に浸ることができ、だし汁に一番近い。
③ 煎茶:茶葉の活用がしやすく、香りも良い。
④ かぶせ茶:さわやかさがあり、炭酸など酸とよく合う。
⑤ ほうじ茶:香ばしい香りが食欲を誘ってくれる。食中の油分を取り除いてくれる。
⑥ 玄米茶:玄米がしっかりと主張する中で食前の口の中をすっきりさせてくれる。
<ティーマッチング>
用意していただいた料理とお茶を飲み比べて、それらがどのように合うか評価しました。提供いただいたのはお茶を隠し味に利用した焼物・煮物・酢物・揚物・水物(5種)で、一品ずつ素材と茶の組合せのコツを伺いながら試食し、5種類のお茶(玉露、かぶせ茶、煎茶、ほうじ茶、玄米茶)とのマッチングを楽しみ、自分が感じたままを評価シートに記入していきました。

*美味しい調味料の割合(黄金比)

  だし汁:みりん:しょうゆ 

 11 : 1 : 1

*水分の多い料理は玉露や煎茶、油脂の多い料理には焙じ茶や玄米茶が合うのではないか?

参加者からの質問が多く、宇治茶の奥深さと可能性を発見したセミナーとなった。これを契機に幅広く宇治茶ファンが増えることを願います。

公益社団法人京都府茶業会議所令和6年度宇治茶振興助成事業

2024年7月29日月曜日

【活動報告】茶話会2024 ~お家で簡単 茶葉の保存~

日 時  令和6年7月21日(日) 13:00~16:00
場 所  文化パルク城陽 第3会議室
参加者  30名

 今年も、お茶に興味のある方々が集まって、自由に交流ができる機会を持つことを目的として茶話会を企画しました。

日程は、講演と茶話会で構成しました。講演は、専門家からお茶を上手に保存するポイントについて話していただきました。茶話会は、5種類の異なる保存方法のお茶を淹れ、飲み比べをした後、交流会を持ちました。お茶とお菓子を囲んで、飲み比べたお茶の感想や日頃のお茶への思いを意見交換していただきました。飲み比べたお茶が想像以上に違っていたので、活発な交流がなされました。

 ■講演「開封後も美味しく飲める茶葉の低コストで簡単な保存法」

京都府茶業研究所主任研究員の竹村香里先生よりとてもわかりやすく説明していただきました。家庭で開封後も1か月間美味しくお茶が飲める簡易な保管技術の提案を目標とし、次の試験結果が報告されました。
試験1 茶葉の含水率、酸素、温度の変化が茶の品質に及ぼす影響を調査。
試験2 保管容器が茶の品質に及ぼす影響を調査。
試験結果から、保管時の3つのポイントが指摘されました。①酸化・吸湿の防止(脱気容器)、②温度変化の緩和(魔法瓶水筒)、③低温の維持(冷蔵庫)
参加者皆さん熱心に聞き入っておられ、質疑応答も活発に行なわれました。
■茶話会
5つのグループに分かれて、異なる保存方法のお茶を飲み比べました。
5種類のお茶は次の通りです。約1カ月Aを除き常温で保管しました。

A未開封(冷蔵保存) B茶袋の開封口を折り曲げて保管(常温) C茶缶に入れて保管(常温) D脱気容器に入れて保管(常温) E保温ポットの中に入れて保管(常温)

まず茶葉の外観を見て保存方法を予想します。次に同じ方法で淹れたお茶を飲んで、保存方法を予想します。皆さんの鑑定が終わったのを見計らって、司会の方から正解を発表しました。その後、グループで自己紹介と感想など出し合い、交流を始めました。

資料茶の鑑定は、外観の見分けが難しかったです。水色の違いは確認できましたが、保存方法を見分けるのは難しかったです。
交流は、和気あいあいと活発な意見交換ができました。「一番良い(未開封)のはわかったけど、あとは茶葉の外観にそれほど差はなくわからなかったがとても興味深い研修でした」「お茶の概評をもう少し詳しく教えて欲しかった」「日頃交流のない方とも話ができて良い機会でした」などの感想をいただきました。
今後も引き続き、お茶好きの方々が気軽に参加していただけるイベントを企画していきたいと思います。 

2024年7月2日火曜日

【活動報告】対面式宇治茶ムリエ講座(R6-6月)

宇治茶の郷づくり協議会(京都府山城広域振興局・京都府茶業会議所他)メールマガジン7月号(Vol.145)から以下、抜粋転載させていただきます。
京都府支部会員の皆様、いつも有難うございます。笑顔の素敵な講師として、引き続きおいしい宇治茶で癒しのひとときを、お伝えして下さいますよう宜しくお願い致します。(日本茶インストラクター協会京都府支部)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 2024年6月11日、18日に対面式の「宇治茶ムリエ講座」を宇治茶会館で開催しました。合計53人の参加があり、宇治茶の本格的なおいしい淹れ方や歴史、文化について学んでいただきました。
 大変好評でしたので、第2回の開催も予定しております!開催日程が決まりましたら、「京都やましろ・宇治茶の郷ホームページ」等でお知らせいたしますので、まだ「宇治茶ムリエ講座」を受けたことが無い方はぜひご参加ください♪
□ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/

2023年1月20日金曜日

【活動報告】研修会「手揉み製茶~京都方式の板ずりを学ぼう」

 「手揉み製茶研修会~京都方式の板ずりを学ぼう!」 報告書

n  主催: 日本茶インストラクター協会京都府支部
n  日時: 2023年1月15日(日)
n  場所: 宇治茶会館1階ピロティ
n  講師: 「京田辺市手揉み保存会」の皆様 (4名)
n  参加者: 申込参加者22名 
京都府支部においては、過去に平成24年・平成28年に手揉み製茶研修を実施してきた経緯がある。今回は、新型コロナウイルス感染拡大予防に留意し、参加者の皆様には事前の体温・体調チェックシート記入を依頼し、当日受付時には運営側による体温チェックも参加者全員を対象に実施した。研修中も常時マスク着用として、手指のアルコール消毒も随時実施していただいた。加えて衛生対策として、毛髪混入防止のヘアキャップの着用とエプロン着用にご協力いただいた。

手揉み製茶の製法は、1738年に宇治湯屋谷(京都府綴喜郡宇治田原町)の永谷宗円により考案され、従来の茶に比べ色・香り・味ともに優良だったため、全国に広まり、今日の宇治茶手揉み製法に発展した。日本茶の長い歴史の中で培われた、芸術的とも言える手揉み茶の形状と、洗練された手揉み製茶の技術は、機械製茶が一般的となった今日においても茶製造法の原点として保存され、各茶産地で受け継がれている。

研修会では「京田辺市手揉み保存会」様より講師をお招きし、宇治茶手揉み製茶技術(宇治茶製法)だけに見られる 「板ずり」と呼ばれる最終仕上げの工程(板を使って揉み、茶の形状を丸く細く伸ばし、色・香りを良くする)もご紹介いただきながら、実際に手揉み製茶を体験した。

宇治茶会館にあるホイロ(4台)をお借りし、冷凍茶芽(品種「ごこう」・2.5kg詰×4袋)は京都府茶業会議所にご準備いただいた。宇治茶会館ピロティには防風・防寒のため吊り下げ式の幕も事前に設置いただき、ホイロに必要なガス設備も完備されていたので、理想的な研修環境をご提供いただけた。

参加者を4グループに分けて、それぞれに講師に付いていただき研修を実施した。講師の皆様の熟練の技術を目の前で観察し、説明や補助もいただきながら自分自身の手と体全体を使い再現してみるといった経験は大変新鮮で、茶葉が揉まれて形を変えお茶に変化していく様子は、探求心を刺激され興味深く、美しく芸術的でもあった。また、手揉み製茶の繊細で複雑な技術を機械の動きとして翻訳し、今日の機械製茶を築き上げた先人に思いを馳せることもできた。製茶工場において葉打機→粗揉機→揉捻機→中揉機→精揉機といった製茶工程で見られる機械の動きが、見事に手を使い再現されているようにも感じたが、本来は逆で、手揉み製茶の技術を機械が再現しているという事実に改めて気づくことができた。また、茶の品質や外観を大きく左右し得る手揉み製茶技術の繊細さを知り、熟練の技の向こう側に拡がる奥深い世界も大いに垣間見ることができたのは、講師の皆様の懇切丁寧なご指導のおかげであった。6~7時間にわたる長丁場の手揉み製茶研修であったが、気力・体力の折れそうな時には講師の皆様に励まされ、たくさんお茶の話も聞かせていただき、参加者どうし交流も深めることができた。

茶切り(露切り)横まくり玉解き中上げ茶揃え(中もみ、もみきり)でんぐり(アイセイ)板ずり乾燥 と、テキストを一読しただけでは難解であった手揉み製茶工程も、研修会の後は手の動きとして記憶・理解することが、参加者それぞれに達成できたと思われる。

仕上がった手揉み茶は、講師の方に講評をいただいた後、参加者にお持ち帰りいただいた。時間の制約もあり、研修会場でそれぞれのホイロごとに飲み比べてみることは出来なかったが、テキストもお渡しし、参加者各自が自宅で手揉み製茶について確認・復習する機会を作ることはできた。

手揉み製茶研修会を通じて、講師の皆様に教わりながら、一般参加・日本茶インストラクターの枠を超えて同じ茶に向き合い体得できた経験や知識は、今後の様々な場面で活かされることと思います。

研修会開催にあたり、お力添えいただきました皆様、大変ありがとうございました。

2022年11月8日火曜日

【活動報告】研修会「茶産地見学イン近江政所」

茶産地見学in近江政所
日 時  令和4年1030日(日)
参加者  会員40名
関西有数紅葉の名所としても知られる永源寺を拝観。室町時代から600年続く茶産地、政所茶の茶畑を見学。日本六古窯の一つ信楽焼きの甲賀市。見どころ満載の秋の一日を過ごしました。新型コロナウイルス感染症対策については、当日体温チェックシートの提出、バス乗車前の検温、車内にアルコール消毒液の設置等、細心の注意を払いました。また、車内でのマスク着用も協力していただきました。
 ◆永源寺
永源寺は臨済宗・黄檗宗の各派15本山のひとつ、永源寺派の大本山で、全国に127の末寺を擁し、座禅研鑽と天下安全を祈願する古道場です。南北朝時代に近江守護職・佐々木六角氏頼が、高僧のほまれ高い寂室元光禅師を迎え伽藍を創立し開山しました。その後、弥天・松嶺・霊仲・越渓の四高足に受け継がれて栄えました。
越渓秀格禅師は、永源寺近くの政所はお茶の栽培に適しているとして、お茶を伝えて栽培を奨励しました。これが政所茶の始まりと言われています。
境内にはモミジやカエデが多く、秋は全山紅葉に包まれます。特に総門から山門にかけての参道は紅葉が頭上に広がり、深紅のトンネルとなります。
【まとめ】永源寺は、永源寺と奥永源寺の山村景観~豊かな水源をえる自然との調和~日本遺産『水と暮らしの文化遺産』に指定されていることを知りました。落ち着いたたたずまいは歴史を感じ、日ごろの雑踏を忘れることができる静けさに包まれていました。紅葉の最盛期には届きませんでしたが、モミジが色づき始め美しい景観を楽しむことができました。お天気に恵まれ、太陽光を通した紅葉は鮮やかさを増し、美しく輝いていました。青空と紅葉の素晴らしいグラデーションを楽しみました。
参加者からは、階段が多く大変でしたが、澄んだ空気の中良い運動にもなりました。癒されるなどの声がでていまいた。
◆政所茶
講義 ~政所の現在・過去・未来について~
講師:山形蓮氏(政所茶縁の会代表、政所茶生産振興会理事、茶縁むすび代表)
 <政所茶>琵琶湖に注ぐ愛知川の源流域である奥永源寺地域7集落で栽培しているお茶。起源は室町時代、永源寺第5世住職の越渓秀格禅師がこの地に植栽を始めたと伝えられています。現在の栽培面積は合わせて2.ha、65件で小規模な経営。高齢化が進んでいます。茶樹は在来種で病害虫に強く、冬の豪雪にもしなやかに耐えることができます。無農薬、無化学肥料栽培を長く続けられており、ススキや落ち葉等の有機物をふんだんに投入しています。自然環境を生かした昔ながらの茶畑日本景観は日本遺産に認定されています。
<山形蓮さん>滋賀県立大学を卒業後、大学の恩師に誘われ政所に足を踏み入れました。大学の後輩と共に茶畑を借り受け「政所茶レン茶―(チャレンジャー)」を立ち上げ、茶の栽培や販売に取り組みました。その後、地域おこし協力隊員として町内に移住し、政所の発展に向け、住民の方と一緒に活動されています。
【まとめ】道の駅「永源寺渓流の里」で昼食をとりました。お弁当はかやくご飯を中心に郷土料理満載でとても美味しかったです。政所の平番茶も一緒にいただきました。あっさりした味でお弁当との相性も抜群でした。道の駅は政所中学校を改装したユニークな施設で、教室の一室をお借りして講義を聞きました。
山形蓮さんから政所茶の復興に携わって来られた経過を熱く語っていただきました。地域おこし協力隊として政所町に移住されてから「政所茶緑の会」を結成され、週末農業を実践しながら女性目線で政所茶をPRしてこられました。また「政所茶生産振興会」発足に尽力され、地域の発展に貢献されています。
講義の後、茶畑を案内していただきました。肉厚で茶葉の丸い在来種です。実生から育てられ積雪にも耐える力強い茶樹でした。自然記念物に指定されている樹齢300年の大茶樹は四方に7メートルほど枝葉が伸び、その姿は圧巻でした。現在使われていない古い茶工場も見学し貴重な製茶機械など写真におさめました。
参加者から「政所茶の生産に奮闘されている山形蓮さんにやっとお会いできとても勉強になりました」「育児しながらの政所茶のPR活動に頑張っておられる山形蓮さんの姿にパワーいただきました」「思わず応援したくなりました」等の声があがりました。 
◆甲賀市信楽伝統産業会館(信楽焼きミュージアム)信楽焼きの生い立ちから、茶の湯文化と武家社会との関り、最盛期における信楽焼と人々との暮らしなど、時々の文化やその時代とともに発展してきた信楽焼の歴史を、映像や実物、再現ジオラマなど、分かりやすく展示解説しています。 
<信楽町>日本六古窯に数えられる焼物の産地。「信楽焼」と呼ばれる焼き物は、鎌倉時代に始まったといわれています。街には200以上の窯元が点在し、至るところで愛嬌あるたぬきの置物と出くわします。まちなかでは、登り窯や何気なく積まれた火鉢や立ちざや、道路に埋め込まれた陶板など、まちのあちらこちらに陶都・信楽の雰囲気を醸し出すたたずまいを見ることができます。
【まとめ】バスが到着し、降車後すぐに集合写真を撮りました。三か所目の信楽焼ミュージアムを自分のペースで見学し、その後、信楽町の自由散策でした。
ミュージアムには、お茶ができるまでの工程を、かわいい狸の焼き物で表現された展示がありました。皆さん興味深く見学されました。自由散策は、お目当ての茶器を購入する方、朝宮茶を探し求める方、窯元散策路を楽しむ方、カフェでゆっくりされる方など様々でした。皆さん限られた時間の中で思い思いに過ごされました。
【おわりに】天候に恵まれ、楽しい旅となりました。バスは渋滞に巻き込まれることなく、スケジュール通りに行程をこなすことができました。特に政所の茶畑では、山形さんへの質問が絶えることなく続き、名残惜しく思われた方が沢山おられたように思います。





2022年9月3日土曜日

【活動報告】研修会「お茶の合組とは」

研修会 お茶の合組(ブレンド)とは
日時 令和4年8月21日(日) 
   13:30~16:30    
場所 全農京都宇治茶流通センター
講師 桑原秀樹氏 
    桑原善助商店 代表取締役
    日本茶AWARD 実行委員会委員長
プログラム
1.開会挨拶  仲井支部長
2.講演    演題『お茶の合組とは』
   ①「三つ合」「四つ合」理論
   ②二割理論
   ③古茶と熟成
   ④50年前の警鐘
3.休憩
4.検証~実際にブレンドしてみよう
 5種の煎茶と玉露を使い、5人1グループで検証
   ⅰ資料茶の説明及び内質審査
   ⅱ指定内容に合組
   ⅲ完成品の検証
5.講評
6.閉会

まとめ
普段なかなか伺えない「お茶の合組」について講演会と検証実習を行いました。
講演では、合組と混合の違いから始まり、合組の難しさや重要性をお話し頂きました。昨今の品評会は、形状重視である為、お茶は飲料であることを再認識し、内容本位の審査基準を定めなければいけないのでは、と仰っていました。周知の部分も有ったかもしれませんが、茶の卸値等の内部情報や裏話も聞くことができ、参加者の方々は大変興味深く聞き入っておられました。
検証実習での講師からの課題は、値段・品種や産地の異なる5種類の煎茶・玉露を指定価格に合組せよというものでした。先ずは、全種類の内質審査から開始して特徴を掴んだ後、合組を始めました。ただ、値段を合わせるだけでは内容が伴わないことが多く、色を重視して、かぶせ系を使用すると、滋味の部分で納得いかないものが出来る、、との意見など、参加者の方々は皆真剣に熱く合組に取り組まれていました。結果、タイムオーバーになり予定していたグループ毎の推奨茶飲み比べが実施できなくなってしまいました。

昨今このような状況下において、開催するか否か非常に悩みましたが、感染防止対策をきっちりと施して予定通り実施させて頂きました。定員30名の方にご参加いただき、大変有意義な時間になったと思います。講演や事業の中止が続いていたため、参加者からリアル開催に対して感謝の声をたくさん頂きました。講師の桑原氏も、二年振りに登壇出来て嬉しそうでした。リアル開催が出来て、良かったと感じました。
ご講演ご指導頂いた桑原秀樹様、遠方よりご参加いただいた参加者の皆様、会場設営でお世話になった全農京都様に感謝申し上げます。(仲井)






2022年5月3日火曜日

【活動報告】宇治新茶八十八夜茶摘みの集い2022

5月2日(月) 宇治新茶八十八夜茶摘みの集いが開催されました。宇治茶会館の3階大ホールに、多くのお客様をお迎えして、宇治玉露の淹れ方体験・宇治抹茶の点て方体験を楽しんでいただき、笑顔溢れる時間を過ごしていただけたと思います。イベント開催にあたり、主催者各所の皆様、スタッフ参加いただいた皆様、有難うございました。







2022年1月17日月曜日

【活動報告】意外と知らない宇治茶の世界

第1部講演風景
講演会「意外と知らない宇治茶の世界」
◆日時  令和418() 13時~15時
◆場所  JA全農京都茶市場
◆参加者数 27名 他に支部役員13名 JA全農2名
◆講師 第1部 堤保三氏
   京都府農林水産技術センター農林センター茶業研究所主任研究員 
      第2部 林屋和男氏
    日本茶インストラクターリーダー、日本茶アドバイザー専任講師
◆演題 第1部「茶事雑感」
   ~茶の機能性最近の動き、全国茶生産の状況、茶研の研究紹介
          2部「日本茶の話~植物としての茶・飲み物としてのお茶」
※コロナ禍の現状であるため、受付にて体温チェックや手指消毒、体調チェックシート提出を行い、コロナウイルス感染拡大防止に努めた。

◆プログラム 司会進行:浅田 挨拶:仲井
講演第1部 堤保三氏  休憩換気(10)  講演第2部 林屋和男氏 
第2部講演風景

◆結果報告
堤氏の講演内容については、講演依頼でお伝えしていたように最近の情報にアップデートしたものにしておられ受講者も興味深く聞き入っておられました。茶種別生産量や府県別生産量の動向については特に近年変化が激しいので今後のインストラクション活動において有益な情報であったと思います。
林屋氏の講演内容においては、植物としてのお茶について深く考察できました。飲料としてのお茶についてはよく知っていたつもりでしたのでもう一つの面を再認識させていただけました。これもインストラクションの幅を広げてくれそうです。また、定説を覆すようなお話も聞けて、面白かったです。
質疑応答ではお二方に対し、活発に質問が寄せられ、予定時間を超えてしまいました。そのため講演会終了後も講師に質問される方が、多くおられました。
オミクロン株が感染拡大し始めた時期だったため参加者が集まるか不安でしたが、27名の参加者を募れました。(体調不良により当日欠席発生)参加者の方々には好評をいただけました。講師のお二方に対し、感謝申し上げ報告といたします。みなさま、ご参加有難うございました。

2021年12月7日火曜日

【活動報告】茶産地見学イン奈良~大和茶を訪ねて

日時 令和3年11月21日(日) 参加者27(京都府支部21 他支部・一般6)

茶産地見学IN奈良  宇治茶ブランドでもある大和茶について学ぼうと茶筅師の里高山竹林園、月ヶ瀬生産者の茶畑見学、大和茶発祥伝承地の仏隆寺拝観など、特別な深まる秋の一日を過ごしていただきました。
COVID19感染防止対策について・バス車内換気装置により、車内の空気を常に交換。車内ではマスクを着用にご協力いただきました。乗車前に検温を実施させていただきました。車内にアルコール消毒液を設置、乗車前に使用していただきました。座席は2シートに1人                              

◆生駒市高山竹林園
高山竹林園がある高山地区は、奈良県の最北端に位置しており、地場産業である竹製品(茶筅・茶道具・編針)の生産が古くから行われて来ました。特に高山茶筅は、全国シェアの90%以上を占めていて、国の伝統的工芸品にも指定されています。その世界に誇れる茶筅の制作の技を、奈良県高山茶筅生産協同組合のご協力で身近に学ぶ事ができます。
【まとめ】
<高山竹林園>茶筅にも流派やお点前によっていろいろな形がありました。茶筅師の制作実演も見学しました。一人で一日5本しか作れないそうです。高山茶筅に触れていただくために自分で点てるスタイルの抹茶体験。流派や、お点前は気にせず庭園を見ながら楽しんでいただきました。



◆月ヶ瀬生産者 上久保淳一氏の茶畑見学と大和茶の歴史や魅力について
プロフィール  日本茶インストラクター、手もみ茶製造技術者(教師)、全国手もみ茶品評会一等受賞  奈良市月ヶ瀬桃香野で古くから栽培されてきた月ヶ瀬地区のお茶と地域資源でもある茶畑景観を残していきたいとの思いから高齢化等により放棄される茶畑を継承し、奈良の美味しいお茶を届けるため、日々農業に励んでおられます。また、手もみ技術と文化を伝える活動にも取り組んでおられ、第25回全国手もみ茶品評会において農林水産大臣賞を授与され、全国手もみ振興会から関西で初の「茶聖(ちゃせい)」の称号を贈られています。
【まとめ】
<月ヶ瀬生産者 上久保淳一氏の茶畑見学と大和茶の歴史や魅力>日本茶インストラクターや一般の方が普段なかなか伺えない生産家の体験談を交えてとても興味深いお話をしていただきました。貴重な手もみ茶を振舞っていただきました。また上久保氏自ら目の前で焼いてくださったたっぷり餡入りのよもぎ餅と香高いほうじ茶を楽しませていただきました。参加者からはもっと話を聞きたいと言う声や若手で熱心に頑張っておられる様子が伝わり応援したくなりました。という声もありました。参加者からいろいろな質問もありあっという間の時間でした。



◆仏隆寺
嘉祥3(850)年、空海の高弟堅恵によって創建、本尊は十一面観音菩薩立像で聖徳太子の作と伝わる。七堂伽藍の立派なお寺で室生山の宿坊または隠居寺として重要な役目があった。大和茶の発祥地でもあり、空海が唐から持ち帰ったとされる茶臼も残っている。重文の「堅恵大徳の石室の入定所廊」は非常に貴重。春の千年桜や秋の彼岸花の寺としても有名。
【まとめ】
<摩尼山 真言宗仏隆寺>大和茶の発祥地でもあり、空海が唐から持ち帰ったとされる茶臼も残っていて その茶臼には、麒麟と牡丹の柄がありました。堅恵が入唐のとき徳宗皇帝から茶臼と茶の種子を拝受し、山内に苔の園という茶園をつくりました。残念ながらその茶園を見学することはできませんでした。なかなか自分では行けないところに行けて良かった。貴重な茶臼を拝見することができたなどの声をいただきました。


令和4年度事業に行う予定の事業について広く会員・一般の方々から、「こんな研修会があれば参加したい」というご希望をお聞きするアンケートをさせて頂きました。