2020年12月10日木曜日

【活動報告】講演会「代々継承してきた宇治茶作り」


日時 令和2年12月6日(日) 1330分~15
場所 文化パルク城陽 第三会議室 
講師 太田博文氏 ㈱孫右ヱ門七代目代表取締役、元京都府茶業連合青年団 団長
演題 代々継承してきた宇治茶作り
0.受付
体調チェックシート提出、検温、スタッフ側もフェイスシールドやマウスガード着用
1.開演挨拶 仲井支部長
2.講演
演台にアクリル板クリアパネルを設置 
・講師の遍歴の紹介の後、城陽の碾茶の優位性を下記の点等で説明
  粘土質でなく砂地、斜面でなく平坦地、寒冷紗でなくよしず掛け等
・海外(欧州圏)における日本茶の評価
  日本人が想像する以上に日本事情に詳しい。日本文化をそのまま感じたい。
  イベントをする際は、変にアレンジしないほうが喜ばれる。
・日本茶インストラクターに期待
  お茶のオーソリティーなのだから、もっと自信を持ちドンドン出て行ってほしい。
・試飲抹茶の説明とこれからの出品茶について検証
3.試飲、質疑応答
 講師のこだわりの碾茶を挽いていただいた本簾御抹茶(出品茶)
 試飲の際、手指消毒、手袋着用などにご協力頂き、各自1セットを各自席で点てて自服
.閉会 
【まとめ】
  日本茶インストラクターや一般の方が、普段なかなか伺えない生産家の茶作りにかける情熱とこだわりについて、城陽の碾茶の優位性を交えて解説いただいた。一般の方も対象だと事前に講師に伝えていた為、インストラクターにおいては、周知の事も有ったかもしれないが、海外の抹茶事情については、自らの体験談だからこそのお話も聞けて大変興味深かった。御抹茶とお菓子をいただくと、その上質な香りと鮮やかな緑色に癒され、緊張が一気にほぐれた。太田氏への質問が次々に。時間一杯まで丁寧に最後までお応え下さった。

 




(講演会を終えて)
昨今のコロナ禍状況下に於いて、開催可否を大変迷いましたが、密を避け、感染防止対策をきっちりと施し実施すれば可能と判断。ほぼ定員の27人の方にご参加いただき、好評を得たようすで、とても有意義な時間となりました。久しぶりの皆さまの笑顔を見て、開催出来たことを嬉しく思いました。ご講演頂いた太田博文氏に感謝申し上げます。
(京都府支部)

2020年4月20日月曜日

【お知らせ】茶器貸出申請書の更新

支部会員の皆様
京都府支部の茶器貸出申請書を更新しました。「会員の皆様」頁にてご確認をお願い致します。

2020年1月28日火曜日

【活動報告】宇治茶よもやま話~温故知新


日時 令和2年1月19日(日) 13時~15時30分
場所 京都府茶業会館、上林記念館(茶師の長屋門)
(重要文化的景観「宇治の文化的景観」に選定)
講師 上林秀敏氏(上林春松本店代表取締役、京都府茶業会議所理事)
演題 宇治茶よもやま話~温故知新

講演会前にウエルカムドリンクとして御抹茶と生菓子を提供、新春らしさと来場者の交流を促しました。
一、開演挨拶  仲井支部長
二、講演 (於京都府茶業会館)
 ⑴ 緑茶日本上陸
緑茶の日本伝来の経緯や広がりの状況の解説
   ⑵ 緑茶文化の発祥
      緑茶文化が生まれた経緯と権力者による庇護の状況の解説
   ⑶ 上林家、宇治へ
      上林春松本店の誕生のルーツを紐解く
   ⑷ 茶頭と上林家
      創業当時の茶師の中での上林家の役割の解説
   ⑸ 戦国武将と上林家
      戦国武将三傑との関係ついて解説
   ⑹ お茶壷道中
      お茶壷道中とはどのような背景、事業であったかの解説
   ⑺ 煎茶の発祥
      煎茶の起源、隆盛の解説
   ⑻ 現代の緑茶 ~温故知新~
      現在の緑茶の状況とこれからの緑茶について検証
三、実地研修 (於上林記念館)
京都府茶業会館から上林記念館に移動後、煎茶でもてなしていただき、ほっと一息。上林氏より記念館内の資料に基づき、講演内容の確認をはじめ、ルソン壺の来歴や豊臣秀吉の書状の見方等より詳細な解説をしていただき、様々な質問に答えていただいた。
四、閉会

【まとめ】日本茶インストラクターや一般の方にとって、普段なかなかうかがえない宇治茶師の起源や変遷を、宇治茶の歴史を交えて解説いただいた。前半部分については、インストラクターにおいては、復習のような内容であったかもしれないが、後半の戦国時代以降については、当事者である上林家だからこそ知り得るお話も聞けて大変興味深かった。講演後、著書のサイン会も開催したが、準備した著書が売り切れるほど関心を寄せておられた。定員30人を上回る方に参加いただき、とても有意義な時間となった。ご講演頂いた上林秀敏氏に感謝申し上げます。

※重要文化的景観「宇治の文化的景観」
平成21年に文化財保護法により、歴史的な街並みとお茶の景観地として、「宇治の文化的景観」が選定されました。本講演会で訪問した京都府茶業会館は近代茶業家屋の代表例、上林記念館の長屋門は唯一残る江戸期茶師の建造物として、その重要構成要素に指定されています。